深夜の到着だったため初日の観光は午後から。
各自朝食をとったのち11時に集合というゆったりした日程。
余裕かましてモーニングコールも頼まずに寝てしまった私は起きてみたら
すでに10時半。
急いで顔を洗い、ロビーへ。いきなりの食事抜き。

リマの観光では必修ポイントの黄金博物館へ。
この博物館はなんとかいう大金持ちの個人コレクションを展示したものだそうで
実は正式な博物館ではないらしい。
要するに盗掘品を経済力に物を言わせて片っ端から買取ったものを並べてあるのだ。
それは一歩踏み込んでみると実感できる。
まずはインカ、プレインカの土器などが展示されている部屋を見学。
大きなガラスケースと幅50cmぐらいの狭いガラスケースが交互に並んでいる。
その狭い方のケースにはある種の土器が並べられているのだった。
ある種の土器とは名づけて「エロティック土器」
壷や土瓶に施した飾りがエロティックなのだ。
まさに「四十八手」といった感じにあらゆる姿勢をかたどった土器がこれでもか、
と展示されている。
狭いガラスケースに見入っているスペイン人らしきカップルもいた。
そこでガイドの兄ちゃんの説明。
「このような行為をかたどっているのは子孫繁栄を願ったものだ、という説が
一般的ですが、こちらを見てください」
兄ちゃんの指さした先には「口で」「犬と」「男同士」の土器。
「これでは子孫は繁栄しませんね。結局古代から人々の考えることは一緒。
要するに趣味なんでしょうねぇ」←ガイド談

さて、この博物館の展示品は個人の持ち物であり90歳を過ぎてまだ元気という
そのオーナーが勝手に本物だと信じて買取ったものなわけだ。
専門家に言わせるとかなり偽物も混じっているという話だが素人には到底判別
することはできない。
しかし我々にも真贋を見分けられる品、というのをガイドの兄ちゃんが教えてくれた。
それはビーズのハンドバッグのようなもので似たような品が数点ならんでいる
ケースの奥にあった1点。
数あるバッグの中でそれには「YKKのチャック」が付いているのだった。
偽物が展示されているということはともかく、誰も撤去しないことに感動的した。

黄金博物館は正式には「黄金と武器の博物館」という。
上階には武器も展示されているのだ。
その展示がまたすごい。
「銃の部屋」「剣の部屋」といった区分はあるものの説明書きもほとんどなく
ただひたすらに「何千丁もの銃」「何千本もの剣」が並べてあるだけなのだ。
部屋の中を覗いただけでうんざりして大半の人はそんな展示品を見ようとも
しない。当然である。
中には日本刀や鎧が展示された部屋もあったのだがなぜか「松坂屋 読売新聞」
と書かれたピンクのたすきが麗々しく飾られていた。あれはなんだったのだろう?

長旅と時差ぼけで疲れた頭に黄金博物館は重すぎた。
この日の他の観光場所の記憶がほとんどない。

とにかく黄金博物館はステキだ。
リマへ行ったら必ず見てきてほしい。


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